ペットとして昔から愛され続けている猫。様々な猫種がいますが、その中から自分好みの猫を選ぶとしたらどのような猫がよいでしょうか?
元気な子、遊ぶことが好きな子、穏やかでおっとりしている子など、人によって好みが分かれるかと思います。
ただ初めて猫を飼うなら比較的飼いやすい「おとなしい猫」を選ぶ方が多いのではないでしょうか。
今回は、猫の中でも一般的に性格が『おとなしい』とされる猫種についてご紹介したいと思います。
目次
- おとなしい猫の特徴や見分け方は?
- おとなしい猫の種類一覧
- おとなしい猫①「エキゾチックショートヘア」
- おとなしい猫②「サイベリアン」
- おとなしい猫③「シャルトリュー」
- おとなしい猫④「スコティッシュフォールド」
- おとなしい猫⑤「セルカークレックス」
- おとなしい猫⑥「バーマン」
- おとなしい猫⑦「ヒマラヤン」
- おとなしい猫⑧「ブリティッシュショートヘア」
- おとなしい猫⑨「ペルシャ」
- おとなしい猫⑩「メインクーン」
- おとなしい猫⑪「ラガマフィン」
- おとなしい猫⑫「ラグドール」
- おとなしい猫⑬「ロシアンブルー」
- おとなしい猫の魅力は?
- おとなしい猫を飼う上での注意点は?
- まとめ
おとなしい猫の特徴や見分け方は?
おとなしい猫といっても、具体的にどのような猫のことを指すのでしょうか。
ここでは、おとなしい猫を選ぶ上で大切な性別、被毛、体の大きさについて見ていきましょう。
性別での傾向猫種に関係なく、どの動物に関してもいえることになりますが、オスよりもメスの方が比較的落ち着きがあり、おとなしいといわれています。
オスは遊ぶことが大好きでやんちゃな傾向がありますが、メスは基本的にクールで落ち着いています。
もちろん、オスは去勢すれば穏やかになる傾向にありますが、おとなしい猫をお探しであれば、性別でも違いがあることを念頭に置いておくとよいでしょう。
被毛での違い
猫の被毛は短毛種と長毛種の2パターンに分かれます。
短毛の猫は、野生の習性が強く残っているため活発な性格が多い傾向にあります。一方、長毛の猫はブリーディングなどで人間の手が掛かっていることから野生の血が薄まっており、人と適応できる落ち着いた性格をしています。
長毛種は、毎日のお手入れが欠かせないため少し面倒に思う方もいるかもしれませんが、そこさえクリアできれば、長毛の猫を選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
体の大きさ
猫は体の大きさによっても落ち着き度合いが違い、小型の猫よりも大型の猫の方がのんびりしているといわれています。
一般的な成猫の場合、体重が約3~5kgといわれていますが、大型猫はメスで約4~6kg、オスでは約8~10kgになることがあります。
数字だけ見ると「大きい猫はちょっと…」と思う方もいるかも知れませんが、鳴き声は小さいですし鳴くことが少ない傾向にあります。さらに穏やかでおっとりした性格の猫が多いため、大きさにこだわりがなければ、体の大きい猫を選んでみてもよいかもしれませんね。
おとなしい猫の種類一覧
やんちゃで遊び好きな猫も可愛らしいですが、なるべくおとなしい猫がよいという人にはどのような猫種がよいのでしょう?
一般的に「おとなしい猫」といわれている猫種はご覧の通りになります。
- エキゾチックショートヘア
- サイベリアン
- シャルトリュー
- スコティッシュフォールド
- セルカークレックス
- バーマン
- ヒマラヤン
- ブリティッシュショートヘア
- ペルシャ
- メインクーン
- ラガマフィン
- ラグドール
- ロシアンブルー
※50音順
13種類の猫を挙げましたがが、それぞれが持つ性格や特徴について見ていき、ご自身に合った猫を見つけてみましょう。
ただし、下記の特徴は種類ごとの傾向となります。同じ猫種であってもそれに該当するわけではありませんので、一般的な傾向としてご覧ください。
おとなしい猫①「エキゾチックショートヘア」
原産国:アメリカ
毛種:短毛種
体重:3.0~7kg
性格:マイペース、やさしい
特徴:全体的に丸くて鼻ぺちゃ
個性的な顔立ちをしているエキゾチックショートヘアですが、見た目とは裏腹にとても穏やかなでやさしい性格をしています。
一般的に猫は、長時間の抱っこやベタベタ触られるのを嫌いますが、エキゾチックショートヘアはむしろ喜んで受け入れてくれる少し珍しい猫種といえます。
また短毛種なのにも関わらず、手触りはやわらかくフワフワしており、いつまでも触っていたい心地よさをしています。
運動量は多い猫種ではないため、ゆったりと猫とふれあいたい人におすすめの猫といえるでしょう。エキゾチックショートヘアの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫②「サイベリアン」
原産国:ロシア
毛種:長毛種
体重:6.5~12kg
性格:頭がよい、ツンデレ
特徴:毛色のバリエーションが豊富、鳴き声が小さい
サイベリアンは、極寒のシベリアで育った猫種だけに、気力と体力は他の猫には負けないくらいの力強さを持ち合わせています。
また寒さを耐え抜くために長毛に覆われており、特にトップコートは脂分が多く、硬い毛質が特徴的ですね。
体はガッチリとたくましさが溢れていますが、性格は温厚でおとなしく、辛抱強い性格をしています。さらに心を開いた飼い主には、従順で甘えた素振りを見せることもありますよ。
賢い猫でもありますので、ちょっとした芸を覚えさせることもできるそうです。サイベリアンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫③「シャルトリュー」
原産国:フランス
毛種:短毛種
体重:2.8~6.4kg
性格:温厚で従順
特徴:毛色はブルー1色、ふわふわで美しい毛並み
キュッと上がった口角に柔らかな表情を見せるシャルトリュー。別名「ほほえみの猫」と呼ばれ、その表情からわかる通り穏やかでやさしい性格をしています。
鳴き声が控えめで賢く、飼い主には犬のように従順な性格から「犬のような猫」といわれるほどです。
愛情深く人懐っこい性格をしていますので、小さなお子さんがいるご家庭や多頭飼いのお宅にも向いています。また、マンションなどの集合住宅にお住まいの方にもおすすめです。シャルトリューの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫④「スコティッシュフォールド」
原産国:スコットランド
毛種:短毛種・長毛種
体重:約3.0~6.0kg
性格:穏やかでおとなしい
特徴:丸い目と丸い顔に折れ曲がった耳が印象的、毛色や模様が豊富
今なお人気が高いスコティッシュフォールドは、折れた耳がとても印象的な猫種です。
性格は穏やかでおとなしく、甘えん坊な子が多いといわれています。運動量もそれほど多くなく、のんびり過ごすことを好みます。
環境の変化にも強く、家族のことが大好きなので「常に猫と一緒にいたい」と思う方にはピッタリの猫種です。スコティッシュフォールドの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑤「セルカークレックス」
原産国:アメリカ
毛種:短毛種・長毛種
体重:2.9~6.5kg
性格:穏やかでマイペース、辛抱強い
特徴:もこもこした巻き毛、大きな瞳
羊毛のようにカールし、やわらかくてユニークな姿をしているセルカークレックスは、落ち着いた性格の持ち主です。
とても寛容で人懐っこいので、小さいお子さんがいるご家庭でも安心して飼うことができます。
また遊ぶことが好きなので、猫と楽しく暮らしたい方にはピッタリの猫種といえるでしょう。セルカークレックスの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑥「バーマン」
原産国:ミャンマー(ビルマ)
毛種:長毛種
体重:3~7kg
性格:人懐こい、甘えん坊
特徴:丸顔、足先だけ白い
足先だけ白いバーマン。前足の白い模様は「グローブ」、後足の模様を「レース」と呼ばれているそうです。
大きな体が特徴のバーマンですが、性格は落ち着いていて優しく、甘えん坊な性格をしています。
一緒に暮らす家族のことを深く愛し、小さなお子さんやペットとも仲良く暮らすことができるので、多頭飼いもおすすめです。バーマンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑦「ヒマラヤン」
原産国:アメリカ、イギリス
毛種:長毛種
体重:3.2~6.1kg
性格:温厚でのんびり屋
特徴:鼻ペチャと鼻筋が通っている2タイプの顔付きがある
短い首と足、丸いぽっちゃりとして見える体つきがとてもキュートなヒマラヤン。実はしっかりとした筋肉がついています。
性格は大きな声で鳴くことがなく、温厚でのんびり屋な傾向にあります。人と程よい距離感で接するため、小さなお子さんがいるご家庭も安心です。
遊ぶことも大好きなので「遊んで?」と近寄ってきたら、たくさん遊んであげると喜びますよ。ヒマラヤンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑧「ブリティッシュショートヘア」
原産国:ミャンマー
毛種:短毛種
体重:約3.0~9.0kg
性格:自立心が高い、静かで穏やか
特徴:耳が少し離れていて先端が丸い、骨太で筋肉質
ルイス・キャロルの「不思議のアリス」に出てくるチェシャ猫のモデルとして有名なブリティッシュショートヘアは、賢く愛情深い性格をしています。
また気難しい面がないので、子どもや他のペットとも寛容に接することができます。
さらにひとりで過ごすことが平気なため、留守番も苦ではありません。そのため、ひとり暮らしの人や共働き世帯にもおすすめです。ブリティッシュショートヘアの性格って?色や飼い方まとめ
おとなしい猫⑨「ペルシャ」
原産国:イラン
毛種:長毛種
体重:約3.0~5.5kg
性格:物静かでマイペース
特徴:鼻ペチャ、ゴージャスな毛並み
人に触られたり、抱っこをされたりすることが苦手なペルシャですが、自分が甘えたい時には飼い主の膝の上に来たり、体をスリスリと擦り付けてきたりします。その自由気ままな姿を見るとまさに「猫!」といえるでしょう。
そんなツンデレなペルシャですが、性格はとてもおとなしく、活発に動き回ることはありません。
また鳴くことも少ないため、ゆったり猫と過ごすことを望む人にはおすすめです。ペルシャ猫(チンチラ)の性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑩「メインクーン」
原産国:アメリカ
毛種:長毛種
体重:約4.0~8.0kg
性格:頭が良くて賢い、ツンデレ
特徴:美しく豪華な毛並み、キリっとした目
イエネコの中でも大きな品種に分類されるメインクーンは、別名「ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)」という愛称を持ちます。
性格はとても賢く、人に懐きやすい猫種です。また、大きな体を使って全身で愛情表現をしてくるので「犬のような猫」と呼ばれるほど。とても愛嬌たっぷりの猫種といえます。
さらにメインクーンは可愛らしい声で甘えて鳴きますので、その鳴き声にハマってしまうこと間違いなしです。メインクーンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑪「ラガマフィン」
原産国:アメリカ
毛種:長毛種
体重:4.5~9kg
性格:甘えん坊、おとなしい
特徴:鳴き声が小さい、遊ぶことが好き
大きな体にふわもこの毛に包まれているラガマフィンは、ぬいぐるみの「テディベア」に例えられるほどキュートで愛らしい姿をしています。
人懐っこく甘え上手なため、飼い主とふれあうことが大好きです。またおとなしく優しいので、小さな子どもとの遊びにも付き合ってくれますよ。
とても愛情深く飼いやすい猫なので、猫を飼うのが初めての人にもおすすめの猫種です。ラガマフィンの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑫「ラグドール」
原産国:アメリカ
毛種:長毛種
体重:約4.5~9.0kg
性格:穏やかでのんびり
特徴:艶がありシルクのような毛質をしている
大きな体つきをしていますが、従順で落ち着いた性格をした子が多いといわれている猫種です。
またおっとりとした性格なので、小さなお子さんがラグドールにしつこくちょっかいを出しても「フゥー!!」と怒ることは少ないでしょう。
猫には珍しく、抱っこが大好きな猫なのでたくさん猫とふれあいたい人にはおすすめの猫種といえそうです。ラグドールの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫⑬「ロシアンブルー」
原産国:ロシア
毛種:短毛種
体重:約2.5~4.0kg
性格:愛情深い、遊び好き
特徴:エメラルドグリーンの大きな瞳、アッシュブルーの毛並み
アッシュブルーの美しい毛並みが特徴のロシアンブルーは、一見クールで近付きがたい印象を持ちますが、性格は「犬に似ている」といわれるほど愛情深く、飼い主に対して従順です。
また小さくやわらかな声で鳴くことから、「ボイスレスキャット」と呼ばれるほど静かな猫種でもあります。
人と接するのが好きな猫種ですので、自宅にいる時間が多い人にはおすすめです。ロシアンブルーの性格や特徴って?色や体重、飼い方まとめ
おとなしい猫の魅力は?
おとなしい性格の猫には、素敵な魅力がたくさんあります。
では、おとなしい性格の猫はどのような特徴があるのでしょうか。
スキンシップを取りやすい
性格がおとなしい猫は「触りやすい」傾向にあります。
本来猫は動きが早いので、触ろうとするとサッと逃げてしまいますが、おとなしい猫は近付いても逃げようとせず、触らせてくれる可能性が高いです。
猫との暮らしの中で、スキンシップが取れやすいというのは大きな魅力の1つではないでしょうか。
お手入れがしやすい
おとなしい猫は、暴れることが比較的少ない傾向にあります。そのため、爪を切ったりブラッシングをしたりする時も嫌がらずにお手入れをさせてくれます。
また、トイレや爪とぎといったしつけも、活発で元気すぎる猫よりもうまく誘導することができるので、初めて猫を飼う人には飼いやすいといえるでしょう。
部屋を荒らされることがない
程度の差はあるかもしれませんが、猫を飼う上で悩まされる1つとして「部屋を荒らされて困る」というのがあります。
好奇心旺盛で本能のままに動き回る活発な猫の場合、どうしても部屋を荒らしがちです。
物を噛んだり落としたりして、部屋の中が散らかり放題になってしまうことがあるかもしれません。
しかし性格がおとなしい猫であれば、むやみに攻撃したり、逃げ回ったりしなければ部屋を荒らさせる心配がないので、安心して生活をすることができるのではないでしょうか。
おとなしい猫を飼う上での注意点は?
おとなしい猫は、攻撃性も少なくマイペースな性格の子が多いですが、飼う上で気を付けて欲しいことがあります。
それは「ストレス」です。
どんなにおっとりしたおとなしい猫であっても、ストレスが溜まると落ち着きがなくなり、攻撃的な行動を取ることがあります。
また、ストレスから病気になったりグルーミングをして禿げてしまう恐れもありますので、猫のためにもストレスの少ない環境を整えてあげるようにしましょう。
まとめ
おとなしい猫は、被毛や大きさからも関係するというのは驚きでしたね。また、比較的おとなしい猫種も意外と多くいることがわかりました。
ぜひこちらの内容を参考にしていただき、理想の性格を持つ猫と出逢っていただければと思います。
もちろん、お迎えをしたらたくさんの愛情をかけて生涯大事にしてあげてくださいね。猫の幸せは飼い主さん次第なのですから・・・。